2026/02/07 12:22

なぜ蕎麦屋になったのか?想いは?

私は現在57歳。
静岡市駿河区用宗、目の前に海が広がる、いわゆる「しずまえ」で生まれ育ちました。
幼少期から釣りを通して海に親しみ、年々変わっていく海岸の風景や、海の変化を肌で感じながら成長してきました。
青年期には、しらす屋でのアルバイトを約10年間経験し、多くのことを学ばせていただきました。その後は会社員として10年ほど勤務しますが、もともと蕎麦好きだったこともあり、次第に蕎麦の奥深さ、その魅力に強く惹かれるようになります。
そして、「蕎麦には、人を満たすだけでなく、地域そのものを良くする力がある」そう確信したことをきっかけに、蕎麦の道へ進むことを決めました。

私の専門は、「地域と生産者をつなぐこと」です。
森を育て、川を通じて海を豊かにする。そんな農・林・水産が循環するかたちを目指し、現在は静岡市のオクシズ・井川の皆さんと共に、焼畑による蕎麦栽培に取り組んでいます。

大学時代の4年間を除けば、人生のほとんどを静岡で暮らしてきました。
海の恵みを深く愛する一方で、その恵みを支えている山や森の存在にも、自然と目が向くようになりました。蕎麦屋として歩み始めてからは、「農・林・水産の循環こそが、持続可能な静岡をつくる」という信念のもと、蕎麦屋だからこそできる取り組みに挑戦し続けています。

静岡市葵区井川(オクシズ)で出会った、家族のような存在でもある地域の方々と共に、井川や静岡の未来を見据え、長きにわたり循環型の焼畑農業を実践してきました。
山が豊かになれば川が育ち、やがて海が豊かになる。そして、その循環の中心にある街もまた、豊かになっていく。
私はそう信じています。

私ひとりの力は、決して大きなものではありません。
だからこそ、地域を巻き込み、仲間と共に、今できることを一つひとつ。この地に根ざし、食を通じて、静岡の未来につながる営みを、これからも地道に続けていきたいと思っています。